お墓づくりの第一歩は、墓地選びから。

お墓を建てる敷地の広さ・建築環境が決まっていないことには、お墓の設計や工事計画、予算などの
プランが立てられません。お墓づくりの第一歩としては、まず初めに墓地選びを行います。
その墓地を選ぶにあたって、知っておきたい基礎知識をいくつかご紹介いたします。



 

墓地には大きくわけて、「公営墓地・寺院墓地・民営墓地」の3種類が有ります。
それぞれ利用条件が異なりますので、簡単に違いをご説明いたします。

<公営墓地とは>
 都道府県や市町村などの自治体が所有する墓地を公営墓地といいます。自治体が経営母体である公営墓地の最も魅力的なところは、民営墓地や寺院墓地よりも永代使用料や管理料が割安で、また後年管理がずさんになったり倒産や経営管理者が変わり契約事項の一方的な変更によるトラブルの心配がなく安心なことです。墓地貸付にあたり宗旨宗派は問いませんが、「現住所や居住期間」「遺骨の有無」「募集期間」など様々な資格や制限が定められています。
 石材店については一部登録業者制の墓地もありますが指定業者制はなく、依頼主が希望する石材店を自由に選ぶことができます。豊田市では「古瀬間墓地公園」、名古屋市では「八事霊園」「みどりが丘公園」「愛宕霊園」などが代表的な公営墓地です。

豊田市/古瀬間墓地公園

名古屋市/みどりが丘公園

◎ご希望に合った墓地区画サイズのアドバイスや墓地利用申込み方法など、お気軽にお問い合わせ下さい。
◎古瀬間墓地公園のご案内(見学・説明)も無料で行っております。お気軽にご相談ください。

<民営墓地とは>
 公益法人や宗教法人により経営され、宗旨・宗派を問わず墓地分譲をしているものを民営墓地といいます。公営墓地に比べて、永代使用料もやや割高な傾向がありますが、申し込み資格や募集期間の制限も特になく、また生前にお墓を建てることもでき墓地購入までのサービスも万全で便利といえます。
 ところが営利事業である民営墓地の場合、新規区画販売中は既販区画や共有施設の管理も行き届き大変環境の良い墓地のように感じますが、墓地区画の販売が終了した後管理がずさんになったり、販売不振による倒産や、経営管理者が変わり契約事項の一方的な変更でトラブルが発生するなど、墓地としての使用に支障をきたす問題が生じることもあります。
 また、施工担当の石材店を指定業者とすることで墓地造成や新規区画販売経費を石材店に負担させている民営墓地も多々あります。その場合墓石を建てるとき依頼主が石材店を自由に選ぶことができません。墓地購入から墓石建立までの手続きは円滑ともいえますが、墓地と墓石のセット販売をする場合も多く、建てられる墓石の形や石質が決まっていて希望するお墓づくりができないといったケースや、墓石の価格や修繕費用などがかなり割高であっても、指定業者以外の石材店には依頼できないなど、墓地を購入するまでの便利さとは裏腹に墓地購入後の制約が多い場合があります。

<寺院墓地とは>
 古くからある日本の伝統的な墓地で、寺院管轄で経営が行われているものを寺院墓地といいます。寺院墓地を利用する場合は、その寺院との檀家契約が必要とされるなど、公営・民営墓地とは在り方が違います。
 寺院墓地の場合、空き区画が少なかったり希望する大きさの区画が確保できないなど、使用に際し少々制約が多いこともありますが、寺院はその土地において代々受け継がれており、墓地だけに限らず地域に密着して檀家さんのご先祖供養を総括して行っておられ、基本的に営利目的で墓地を薦められることはないので安心です。お墓を建てた後の法要などもなんの心配もありませんし、石材店も自由に選べる場合がほとんどです。
 ただ寺院墓地の中には例外もあります。古くからある檀家さんのための寺院墓地区画とは別に、寺院墓地の一画や隣接した土地を、販売目的で霊園業者に造成させ分譲している寺院墓地などです。その場合依頼主が自由に石材店を選べない指定業者制の場合もあり、民営墓地と同じような問題が生じている寺院墓地もあります。


墓地選びを「お墓の専門店」に問い合わせるのも「手」です。
 本来は墓地を決めてから石材店を決めますが、実は墓地についてかなり詳しいのが石材店なのです。
 美しく心地よい環境の墓地であるか、気軽にお墓参りに行けるアクセス・立地であるか、など
 実際に墓地でお墓の施工を行い、実績も豊富ですので詳しいアドバイスが可能です。
★西村石材では、墓地・霊園のお申込み・ご紹介もしております。
 ご不明な点など、お気軽にご相談ください。

墓地(敷地)が決まりましたら、石材店をお選びください。

民営墓地などで指定業者が決まっている場合以外は、ご希望の石材店が選べます。石材店は1店だけでなく、複数のお店をお確かめください。チラシやホームページの情報で判断するだけでなく、実際にお店に出向き店主の考えや人柄を知ることが大切です。


石材店選びは「聞く耳をもつ店かどうか」が最も重要だと思います。
 ご希望のお墓づくりをお尋ねするわけでもなく「お墓をつくるなら日本の石が良いですよ」「この石は水を吸わない良い石ですよ」「この石は硬くて良いですよ」などなど、石の良し悪し中心で話をすすめてくる石材店。また展示場にある「施工例の中から良いのを選んでください」と、説明を求めても満足な回答のできない石材店。石屋さんは石を売るプロだから、それはそれで良いのかも知れませんが、お墓づくりは石の買い物ではないんです。
 お墓づくりに携わる石材店にとって最も重要なことは「我々の仕事は石を売ることではなくお墓を建てさせていただくことなのだ」という自覚をもつ事です。
 お墓づくりの基本は「供養の心をいかに表すか」であり、石材店の基本は「お客様のご希望を忠実に形にしご満足いただくこと」であると考えています。そのために必要なことは、お客様のお墓づくりに対するご希望をより多くお聞かせいただくことだと思います。「ご希望の形や大きさ」「お家の宗教(宗旨・宗派)」「ご供養なさりたい故人のこと」「ご予算」などご希望や条件をお客様がきちんと相談できる石材店であるかどうか。が、石材店選びでは最も重要だと思います。
 もちろん、石材に対する知識や取扱商品、施工経験の豊富さ。施工品質、デザイン設計力、免震技術、アフターケアなどの価値と、販売価格とのバランスが重要なのは言うまでもありません。