お墓の掃除の仕方
お墓の掃除方法について、ご存知でしょうか。
墓石の掃除は、基本的に水洗いで行いましょう。
大体の汚れは水で落ちますし、掃除道具も台所で使うようなスポンジがあれば十分です。
水垢や石に染み込んだ汚れに関しては、よく水を含ませてからスポンジでたたくようにこすり洗いして下さい。
「墓石専用」などと書かれていたとしても、ホームセンターなどで売られている洗剤や水垢落しなどの薬剤を使用することはお勧めできません。
石の表面にこびり付いた汚れも同様に、よく水を含ませてからスポンジでこすり洗いして下さい。
金属製のスクレーパーやカッターナイフなどの刃物類で汚れを削り落とすのもお勧めできません。
墓石の掃除は、汚れのある部分にスポンジでよく水を含ませてから、スポンジで優しくこすり洗いすることが基本です。
1度のお参りでのお掃除で落せなかった汚れも、数回のお墓参りでのお掃除で少しづつ落ちて綺麗になるものです。
逆にお墓参りのたびに墓石の汚れがひどくなるようでしたら、お墓参りに行く間隔を短くして下さい。
「1年に何回くらいお掃除すれば良いの?」と、疑問をお持ちに成られるかも知れませんが、墓地によっても異なりますし、墓石の石材によっても異なりますので、「無理なく、できるだけ多く。」としかお答えしようがありません。
汚れが気になるようでしたら、お墓参りの間隔を短くして、お掃除の回数を増やしてみて下さい。
食器用洗剤や重曹などを使った掃除法がテレビやインターネットで紹介されたり、墓石用洗剤というものも安価で存在しますが、これらの使用もお勧めできません。
墓石のお掃除の基本は、水洗いです。
スポンジでよく水を含ませてから、スポンジで優しくこすり洗いして下さい。
墓石の材料として使われている石材の多くは御影石です。
「御影石」と呼ばれている石材は、墓石用に適した花崗岩や閃緑岩の総称です。
この御影石は主に石英と長石と雲母などの成分鉱物が噛合ってできています。
成分鉱物が噛合ってはいるものの、ミクロの単位で観察すると無数の穴があります。
この穴から石材内部に水が染み込みます。
石材が汚れる原因は、この石材に無数にある穴に水が染み込む際、石材表面に有る汚れが水と一緒に石材内部へ入り込んでしまうことです。
その後穴から水が排出される際、水と一緒に汚れも排出されますが、一部の汚れは排出されることなくそのまま石材内部に取り残されることが原因で石材の汚れがひどくなっていきます。
この穴に取り残された汚れを、排出するために水洗いは有効です。
石材内部に取り残された汚れを洗剤などを使って除去することは、即効性が有り汚れを落とした達成感を感じられるかも知れませんが、洗剤などに含まれる薬剤と石材に含まれる成分とが化学変化を起こし、石材を劣化させることがよく有るのでお勧めできないのです。
薬剤成分が残らないように洗浄後よくすすげば大丈夫と思われますが、石材内部に染み込んだ薬剤を洗い流すだけのすすぎに必要な水は、いったい、どれほどの水量か想像できますでしょうか?
お墓の掃除は石材の劣化防止にとても効果があります。
墓地に行くと手入れが行われている墓石と行われていな墓石では一目瞭然です。
きちんとした掃除を行って、親戚などが来る際には綺麗な状態で迎えたいですし、子や孫に綺麗な状態で受け継ぎたいですね。