お墓を建てるのに適した石とは、どんな石のことを指すのでしょうか。
石は天然のものなので、それぞれの良さがある上に作る人それぞれに好みがあります。
しかし、その中でもある程度の基準を満たした石が墓石とするのに「良い石」と言えますね。
基準には、吸水率が低いこと、石の目が綺麗に揃っている物、傷や汚れが無い物などが挙げられます。
吸水率が低い石は、固くて水を吸い込まないために雨風に耐えても劣化しづらい、良い石ということが言えるでしょう。
同じ石材でも、粒が細かくその大きさが均等なものほど高価になります。
先程の吸水率になりますが、石目が細かいものは粒子が高い密度で詰まっているとも言えるため、耐久性があるということになります。
その上で粒の大きさも揃っていれば、見た目にも美しいですね。
国内産石種の場合は何段階かの等級付けがされているケースもあり、等級でお値段が変わる事もあります。
そしてもちろん、傷や汚れがないことは大事です。
石は小さなヒビや傷から劣化するので、作る際には綺麗な物が良いですね。
表面を綺麗に磨けば素人目には石の善し悪しは見分けがつきにくいのですが、信頼できる石材店ならば良い石を揃えてくれます。
是非相談してみましょう。
2016 1月 25日 投稿
お墓の豆知識 > お墓の”良い石”ってどんな石?
中世日本のお墓の歴史は、645年に始まった大化の改新の一環として翌646年に薄葬令が出されて、お墓のありかたなどについて細かく国の法律で決められたことにより、天皇といえど大型古墳を作ることができなくなったことに始まります。
この薄葬令は、天皇の墓を作るのにかける時間を7日以内に制限し殉死(家来が亡くなった主君の後を追って亡くなる(あるいは殺される)こと)を禁止したり、身分によって作ってよい墓の規模に制限をかけたりするものでした。
この頃上流階級に火葬が導入されたこともまた、薄葬を推進しています。
例えば703年に亡くなった女帝の持統天皇は日本で最初に火葬に付された天皇であり、彼女は自分の独立した陵墓を持たず先に亡くなった夫天武天皇の墓に合葬されました。
なお、その際彼女の遺骨は現在と同じように骨蔵器に納めて埋葬されています。
庶民階級では、土葬が中心でした。
その中でもより貧しい層の人々の遺体は街や人里の外れに捨てられ、腐ったり動物に食べられたりするに任せていました。
また、京都の鴨川は中世にはそうした貧しい庶民の遺体を水葬(遺体を海や川に流すこと)した場所だったということも覚えておきたいものです。
2016 1月 23日 投稿
お墓の豆知識 > お墓の歴史〜中世のお墓〜
日本は、昭和23年の墓地、埋葬等に関する法律の施行により99%を超える遺骸が火葬で葬送されていますが、旧石器時代から縄文時代には土坑墓と呼ばれる直径1m前後の不整円形の竪穴に遺骸の手足を折り曲げて埋葬する屈葬が行われています。
弥生時代の土坑墓は、両足を折り曲げない伸展葬が多く見られ、故に土坑が楕円形や長方形となっています。
縄文時代の終わり頃に朝鮮半島から伝来した支石墓は、数個の支石の上に長方形に近い天井石を載せる碁盤式の墓であり、天井石の直下には土坑墓や甕棺墓、石棺墓など様々な埋葬方法が行われています。
甕棺墓は、紀元前40世紀頃の黄河文明であった、乳幼児の遺骸を甕棺に入れて埋葬する埋葬方法であり、弥生時代中期には土坑墓にかわり甕棺墓が主流となっています。
しかし、一辺10m前後の方形の周囲に溝をめぐらせた盛り土の墓である方形周溝墓も数多く見られ、方形周溝には1人から複数の遺骸が埋葬されています。
また、社会階層が形成された弥生時代には、縄文時代と違って副葬品として青銅製の武器類や銅鏡などが一緒に埋葬されています。
2016 1月 21日 投稿
お墓の豆知識 > お墓の歴史〜弥生時代のお墓〜
日本最古の墓は、北海道上磯郡の湯の里4遺跡で1983年に発掘調査された旧石器時代の土坑とされ、1991年に国の重要文化財に指定されています。
縄文時代には、日本各地で土坑墓と呼ばれる遺骸をそのまま土に埋葬する墓が多く見られ、初期の土坑墓は平らな底の一段掘り形式が多く見られていました。
中期から後期にかけては、一段掘りの底を更に掘り下げた2段掘りや3段掘りの土坑墓が発見されています。
縄文時代には、生きている人間に害を及ぼさないように死者の手足を折り曲げる屈葬が大半を占めていますが、「死者は恐ろしいもの」として遺骸から魂が抜け出さない様に、大きな石を抱えさせる抱石葬で埋葬されているケースもありました。
屈葬には、背を下にした仰臥屈葬や横腹を下にした横臥屈葬、腹を下にした形を俯臥屈葬、上体を立てる座位屈葬などの種類があり、縄文時代後期以降は、死体の手足を伸ばして埋葬する伸展葬が行われる様になっています。
又、日本各地の縄文時代後期から晩期にかけての遺跡から、紀元前4000年の中国で子供を葬る風習として始まった甕棺墓が発見されています。
甕棺墓は、甕棺に屈葬する事で魂を遺骸に留められるとして行われていたと考えられています。
2016 1月 19日 投稿
お墓の豆知識 > お墓の歴史〜縄文時代のお墓〜
開眼法要とは、お墓に魂を入れる儀式です。
お墓を建てただけで法要を行わなければお墓もただの石になってしまうということをご存知でしょうか。
法要を行うことで先祖とのつながりを持つ事になり、墓石が単なる石ではなく礼拝をする対象物の石となるのです。
元は銅像を造った時に魂を入れ、仏像やご神体として礼拝する儀式を行う事に由来しています。
宗教や地域により呼び方が異なり、入魂式、入仏式、お霊いれなどさまざまな呼び方があります。
開眼法要を行う時期は一般的に四十九日や一周忌に行われる事が多いですが、決まりはありません。
開眼法要はお墓が完成したお祝いでもあるので、家族や親戚が集まりやすい年忌法要やお彼岸、お盆などに行われる事が多くなります。
服装は厳粛な儀式なので、黒の略葬服で参列します。
開眼法要を行う時には僧侶に読経をしてもらうので、お布施を用意します。
石材店に支払う納骨代、花立、香炉、燭台などのレンタル料や花代、供物代、法要後の会食などの準備も必要になります。
供物は昆布やわかめなどの海の幸、大根、にんじんなどの里の幸、高野豆腐やしいたけなど山の幸と季節の果物、少しの米、酒、塩などを用意しておきましょう。
2016 1月 17日 投稿
お墓の豆知識 > 開眼法要は絶対に必要なの?
生活をしていくなかで、何か行事を行う場合に六曜を気にする時があります。
例えば、結婚式などのお祝い事には一般的に大安が吉、仏滅が凶と言われているのです。
しかし実際には特に関係がないのも事実です。
お墓参りをするのに仏滅だからと気にすることは全く必要はありません。
葬儀を行う時に友引を嫌う人は多くいます。
亡くなった人が1人であの世に行くのに寂しいから友を引いて一緒に行くと、全く迷信なのですが、そのことが長い間言われてきたこともあり、葬式をその日から避ける人もいます。
同じように中にはお墓参りをするのに友引を嫌う地域もあります。
しかし、報告したいことができればいつでもお墓参りをするのが良いと思われます。
お墓に行くと、そこに手を合わせることで亡くなっている近しい人たちと心の中で素直に会話ができます。
それは自分一人で生きているのではない、先祖から守られて現在があることがわかります。
自分が何かに行き詰った時や、もちろん嬉しいことがあった時には、お墓参りをして報告をすることを常として生きていくことで道が見えてくることがあるかもしれませんね。
2016 1月 15日 投稿
お墓の豆知識 > 仏滅にお墓参りをしても大丈夫?
お墓は、その中心となる石塔、遺骨を納める納骨室、墓地の区画を囲む外柵の3つが基本となり構成されています。
和型の一般的な石塔は竿石、上台、中台、芝台の4つで構成されている場合と、芝台を除いた3つで構成される場合があります。
また時や場合により、竿石と上台の間に蓮華を簡略化した形を形どったスリンという石を使用することもあります。
竿石は別名、棹石、佛石、軸石とも呼ばれていて、竿石の表面には題目などの文字が刻まれ、先祖代々之墓、◯◯家之墓なども刻まれています。
上台の部分には蓮華模様や家紋、家名などが刻まれます。
そして、芝台はお墓の土台となる石で、それは納骨室の保護や香炉、花立の置き台ともなっています。
遺骨が納められるお墓にとって最も大事な場所、それは心臓部ともいえる場所になる納骨室(カロート)になります。
カロートは墓石の真下に位置しています。
使われている材質は、主にコンクリートが一般的ですね。
中には湿気を吸収する大谷石が使われています。
カロートの大きさや形状などは、墓地の形や広さにより様々なものがあります。
2016 1月 13日 投稿
お墓の豆知識 > お墓ってどんな構成になっているの?
霊園で墓地を購入するという表現を使う事がありますが、その表現は誤りです。
墓地は、一般の住宅地の様に購入するのではなく、永代使用権を取得するとされており、土地の名義変更などをする事もありません。
永代使用権とは、文字通り墓地を永代に渡って使う権利の事です。
この永代使用権の取得に関しては、地域によって値段や規則が違っていて、一概にどの程度が相場とは言えません。
従って、霊園に墓地の永代使用権を取得する場合には、いくつかの霊園の値段を比較され、相場を把握し、様々な条件を勘案して決められるのが良いでしょう。
多くの墓地では、永代使用権を一定の金額を支払って取得しても、管理費などの毎年支払うべき費用が支払われず、お墓が放置されている場合があります。
その場合には所定の告知をした後に、無縁仏として墓地墓石が撤去される場合があるので注意が必要です。
永代使用権というのは、永代供養と言う意味ではないのです。
無縁仏化している状態は、使用権を放棄していると見なされると解釈すれば分かり易いかも知れません。
もちろん、無縁仏化しても、遺骨は合祀され、墓石は一カ所に集めて塔の様にして供養されるのが普通です。
2016 1月 11日 投稿
お墓の豆知識 > 永代使用料って何?
墓石を選ぶときに、石の種類や色は豊富で迷うことがあります。
黒い墓石は縁起が悪いという俗説がありますが、石の色や種類によって縁起の良し悪しはありません。
どうして黒い石は縁起が悪いという俗説が出たのかというと、関西では白の御影石が多く使われていて、黒い石がほとんど使われてこなかったことが原因だと推測できます。
関東地方や東北地方では半数以上が黒御影石が使われているので、ただの俗説だということが証明されています。
また、仏教はあらゆる色を尊重しており、さらに仏教の基本色に黒も入っているので、お墓に使うと縁起が悪いとなると矛盾が生じるといえます。
そのため、故人や遺族が希望すれば、当然ながら黒い石を使ったお墓を建てることができます。
ただ、黒い石は太陽の熱を吸収しやすいという特徴を持っているので、熱くなりやすく、他の石と比べて劣化が早く進む可能性もありますから、定期的に状態をチェックしてメンテナンスを行うようにするといいでしょう。
お墓はご先祖様は眠る大事な場所ですから、常に綺麗な状態で保つようにすることをおすすめします。
2016 1月 9日 投稿
お墓の豆知識 > 黒い石って縁起が悪いの?
お彼岸には、春のお彼岸と秋のお彼岸があります。
これは、春分の日と秋分の日を中心に、その前後三日間となっています。
春分の日と秋分の日は、太陽が真東から昇り、真西に沈むので、あの世である彼岸と現世が最も通じやすくなる時期だと考えられていました。
この仏教からの影響のほかに、日本には昔から自然や先祖に感謝や祈りを捧げる習慣がありました。
春にはこれからの豊作を大地とご先祖様にお願いし、収穫の秋には太陽やご先祖様に感謝して手を合わせ、目に見えないものに生かされている感覚と共に生活していた、この日本文化が現代でも先祖供養のお墓参りの中に息づいています。
「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉もありますように、お彼岸は日本独自の文化です。
お墓参りはいつ行ってもよいものですが、お彼岸の時期は、普段はなかなか会えない親戚が集い、ご先祖様や故人と向き合う事の出来る機会です。
ご先祖様がいたおかげで自分がこの世に存在していること、ご先祖様を敬い感謝する事、それを文化や伝統として後世にもつなげていくこと…
お墓参りは私たち日本人にとって、なくてはならない大切な行事です。
2016 1月 7日 投稿
お墓の豆知識 > お彼岸は日本だけってご存知ですか?