日本は、昭和23年の墓地、埋葬等に関する法律の施行により99%を超える遺骸が火葬で葬送されていますが、旧石器時代から縄文時代には土坑墓と呼ばれる直径1m前後の不整円形の竪穴に遺骸の手足を折り曲げて埋葬する屈葬が行われています。

 

弥生時代の土坑墓は、両足を折り曲げない伸展葬が多く見られ、故に土坑が楕円形や長方形となっています。

縄文時代の終わり頃に朝鮮半島から伝来した支石墓は、数個の支石の上に長方形に近い天井石を載せる碁盤式の墓であり、天井石の直下には土坑墓や甕棺墓、石棺墓など様々な埋葬方法が行われています。

甕棺墓は、紀元前40世紀頃の黄河文明であった、乳幼児の遺骸を甕棺に入れて埋葬する埋葬方法であり、弥生時代中期には土坑墓にかわり甕棺墓が主流となっています。
しかし、一辺10m前後の方形の周囲に溝をめぐらせた盛り土の墓である方形周溝墓も数多く見られ、方形周溝には1人から複数の遺骸が埋葬されています。

また、社会階層が形成された弥生時代には、縄文時代と違って副葬品として青銅製の武器類や銅鏡などが一緒に埋葬されています。

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