日本最古の墓は、北海道上磯郡の湯の里4遺跡で1983年に発掘調査された旧石器時代の土坑とされ、1991年に国の重要文化財に指定されています。

縄文時代には、日本各地で土坑墓と呼ばれる遺骸をそのまま土に埋葬する墓が多く見られ、初期の土坑墓は平らな底の一段掘り形式が多く見られていました。
中期から後期にかけては、一段掘りの底を更に掘り下げた2段掘りや3段掘りの土坑墓が発見されています。

縄文時代には、生きている人間に害を及ぼさないように死者の手足を折り曲げる屈葬が大半を占めていますが、「死者は恐ろしいもの」として遺骸から魂が抜け出さない様に、大きな石を抱えさせる抱石葬で埋葬されているケースもありました。

屈葬には、背を下にした仰臥屈葬や横腹を下にした横臥屈葬、腹を下にした形を俯臥屈葬、上体を立てる座位屈葬などの種類があり、縄文時代後期以降は、死体の手足を伸ばして埋葬する伸展葬が行われる様になっています。

又、日本各地の縄文時代後期から晩期にかけての遺跡から、紀元前4000年の中国で子供を葬る風習として始まった甕棺墓が発見されています。
甕棺墓は、甕棺に屈葬する事で魂を遺骸に留められるとして行われていたと考えられています。

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