霊園などに行くと、様々なタイプの墓石を建てたお墓を見ることがありますよね。
 そうした墓石には、ほとんどの場合様々な文字が書いてあります。

 中には哲学的な台詞も散見されるため憧れる人は少なくありませんが、そもそもこうした墓石に刻まれる文字には、どんな意味や決まりがあるのかということは意外と知られていません。

 結論から言うと、意味は故人あるいは遺族の思想や信仰していた宗教によって全く様々であり、決まりについては宗教関係以外だと、特に決まりはないと言えます。

 特定の宗教を信仰していてもそうでなくても、最近は故人が好きだった言葉などを入れるのも人気です。

 キリスト教の場合は聖書の一節や(洗礼名を付ける宗派では)故人の本名と並び洗礼名を入れるのが一般的です。
 洗礼名とは、キリスト教版戒名ともいうべき名のことです。

 入信の時に付けるものですが、無い宗派もあります。
 故人の名などを英字で書くのも人気です。

 仏教の場合は、伝統的には本名よりも戒名を入れるのが一般的でしたが現代では両方とも入れることが多くなりました。

 それ以外は宗派によって違う決まりがあります。
 「南無阿彌陀佛」と入れるのは、基本的に浄土宗や浄土真宗です。

日蓮宗では「南無阿彌陀佛」ではなく、「南無妙法蓮華経」と記しますし、禅宗では「南無釈迦牟尼佛」と記します。
 宗派に寄って記すお題目が異なりますので注意しましょう。

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