モンパルナスの美しい天使像
モンパルナス墓地の美しい天使像
 最近、”墓マイラー”という人たちが増えているそうです。墓マイラー、つまり墓参らー。お墓参りを楽しむ人たちです。彼らがお参りをするのは、昔の武将や偉人、芸術家など歴史に名を残すような人たちのお墓です。武将たちがゲームなどでキャラクター化されたりしたおかげで、”レキジョ”という歴史に興味をもつ女性が増えたり、名古屋城開城400年の一環で”イケメン武将隊”がマスコミに登場して人気だったり(一部主婦層ではおっかけのような人たちまでいるようです)、美しい”過去・歴史”を愉しみたいニーズとでもいうのでしょうか、不思議な現象ですね。とはいえ、お墓参りをしていただくのは、とても良いことだと思います。
 かくいう私も、20年前にフランス旅行をした際に、パリのモンパルナス墓地に眠るサルトルとボーヴォワールのお墓参りをしたことがありますから、”墓マイラー”の気持ちがとてもよくわかります。教科書に出てくるような人物と会ってみたいと思っても、お墓でしか対面できないわけですからね。そのときは郊外のパン屋さんで買ったプリンのようなパン?をお供えして、仏教式で拝んでしまいましたが、しばしの間、そこに眠る人への思いに浸ったりしました。

 
 日本の古いお墓は、苔むした味わいのある侘び寂び感がまた良いものです。樹木など自然の景観の美しさだけでなく、四季の匂いもあったり、しっとりした風情も愉しめると思います。歴史上の著名な方のお墓を訪ねて、この機会にぜひ”墓マイラー”になってみてください。何か新しい発見があるかも知れませんよ。(written by Tetsu)

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